こんにちは、大阪在住の写真家Yuto[X(旧Twitter) Instagram]です。
洋画の雰囲気がとても好きで、自分の身近なところでも再現できたりしないかなぁと思ったことはありませんか?
あの独特な雰囲気は写真でも表現することができます。
実は要点さえおさえてしまえばLightroom Classicだけでも映画風に仕上げることができます。
この記事では、映画風に仕上げる工程とポイントをお伝えしていきます。
私のプリセットと著書、そして運営している教室です。
映画風レタッチとは
映画はよく見てみると画面が緑がかっていたり、明るいところは暖色が強かったり、作品によって様々な色味になっています。それに合わせて階調表現も薄暗いものだったり、コントラストがバキバキに高かったりするものがあります。
それを写真に応用することで、自分の撮った1枚が映画のワンシーンのような仕上がりにできます。
映画風レタッチでここまで変わる
<ドラッグ(スワイプ)で切り替え可能>
映画風にすることで世界観をがらっと変えることができます。
日常的な風景でもこうすることで非現実的な光景に変えることができるので、身近な場所を撮って仕上げることが楽しくなりますね。
Lightroom Classicで簡単映画風レタッチ
それでは、Lightroom Classicを使ってオーソドックスな映画風レタッチを紹介していきますね。
ポイントとなるのはトーンカーブやHSL/カラー、カラーグレーディングを使うことです。
<ドラッグ(スワイプ)で切り替え可能>
まずは、Before Afterの比較をご覧ください。
ここまでのレタッチの工程とポイントを解説しつつ進めていきます。
Lightroom Classicの基礎的な使い方は別記事にてまとめていますので、基礎がよくわからんという方はそちらも合わせてご覧ください。
基本補正
階調を整えていきます。完成形の薄暗さをイメージしつつ明るいところも暗いところも満遍なく見えるようにしていきます。
部分補正
ブラシツールを使って照明により明るくなっているところを選択していきます。
基本的に流量は100で良いですが、手前の駅名看板も少し明るくしたいのでそこだけ流量50ぐらいで選択します。
もともと暗めなところを明るくするのでシャドウを上げます。
トーンカーブ
本番はここからです。
まずハイライトを抑えて薄暗さを出していきます。あまり暗くなりすぎないようにシャドウ部は少し上げつつ暗さをキープしながらディテールがギリギリ見えるところを探していきます。
全体的に暖色系にしたいので、ハイライトは赤みが出るような色にしていきます。色の対比をつけるためにシャドウ部はハイライトと反対の色にしていきます。
これまでに比べると色味も階調も大きく変わりました。
HSL/カラー
レッドは彩度を上げて奥の電光掲示板の色を鮮やかにすることでアクセントにします。
イエローは点字ブロックの色をオレンジに寄せて周囲に馴染ませていきます。
カラーグレーディング
トーンカーブとHSL/カラーで整えられなかった部分をカラーグレーディングで補っていきます。
全体には薄く緑色を乗せ、シャドウ部に青色を乗せるのがメインです。
ハイライトや中間調は暖色の微調整として調整しています。
ここまで来るともう一息ですね。
部分補正2
手前の天井が少し暗くなりすぎてしまったので、部分補正を使って明るくします。
照明が天井を照らす範囲を調整します。
露光量を上げて明るくしますが、照明自身が明るくならないようにハイライトと白レベルを下げて、シャドウを上げて天井が明るくなるのをサポートします。
<ドラッグ(スワイプ)で切り替え可能>
以上で完成です。もう一度ビフォーアフターの比較を貼っておきます。
かなり雰囲気が変わったのではないでしょうか。
レタッチだけでもかなりイメージを変えることができますが、レタッチすることを前提としたシチュエーション選び、構図作りや露出調整は撮影時にしかできないので撮影もレタッチと同じぐらい重要です。
下記記事では映画風にレタッチしたことで大阪の巨大建築物がカッコ良くなったのでまとめた記事です。
大阪ならではの撮影の楽しみ方のひとつだと思うので実例を紹介してみました。
まとめ
この記事で紹介した映画風レタッチをもう一度かんたんにまとめますと
- 基本補正で明るさを整える
- トーンカーブ・HSL/カラー・カラーグレーディングなど高度な補正で色味を整える
- 部分的に明るさを補正する
- 再度明るさや色味を整える
といった感じです。
あなたの身近な場所や、映画っぽいなという憧れの場所を映画風レタッチしてみることで、写真がもっと楽しくなること間違いなしです。
私の主催するエヌピクチャーズまたは単発教室の映画風レタッチの講座ではこれ以外にも撮影から仕上がりの流れを解説しています。Photoshopを使ったレタッチもあります。